Thursday, January 21, 2010

ちょw

「『労働新聞』の国際欄は、世界の人々がいかに金日成や金正日の思想に共鳴しているのか、といった記事が中心に掲載される。
たとえば8月14日付の国際面トップでは『絶世の偉人に対する絶え間ない魅惑と敬慕』というタイトルで、トーゴの故エヤデマ大統領がいかに故金日成主席を尊敬していたかについて書かれた。
記事によると、金日成の偉大さにあまりに感激したエヤデマは彼を師匠として仰ぎ、トーゴで国家的行事が行われるたびに『金日成将軍の歌』を流したという。」
――「北朝鮮がみえてくる なるほど、労働新聞」クーリエ・ジャポン2009年10月号107ページ

ちょwww
エヤデマwwww

この記事の内容が本当だとしたら(本当かどうかは要確認)、、
つい最近まで独裁者として世界最長記録保持者だっただけあると妙に感心せざるを得ないw
これじゃ日本から援助切られても仕方ないよね。。

2月末に迫る次の大統領選挙はどうなるのだろうか。知り合いのトーゴ関係者に聞くと、だいたいが現大統領(エヤデマの息子)が勝つとの見通しみたい。前回みたいに大規模な暴動が起きないといいけど。。

トーゴ人の友達が言っていた言葉、
「大統領が誰になろうとどうでもいい。ただ、国民皆がちゃんと暮らしていければそれでいい。」
というのが印象的。

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「アフリカの人たちが持続的な発展を享受するには何が必要なのでしょうか。(中略)
教育、教育、また教育です。最低限の教育すら受けていない人は、抽象的な思考ができないので、簡単なコミュニケーションを取ることすらままなりません。アフリカの建設現場にはインドや中国からの作業員がたくさんいますが、すぐそばに仕事にあぶれているアフリカ人がたくさんいます。教育をまったく受けていない人は単純労働にすら従事できないのです。」
By 勝間和代 ――「なぜ、"遠いアフリカ"に援助をする必要があるのか?」クーリエ・ジャポン2009年10月号43ページ

ちょwww
カツマさんwwww

・勝間さんは「最低限の教育すら受けていない人」つまり旧宗主国の言語(英語やフランス語など)を話さないであろう人々と現地語で会話した上でこのような判断を下したのか
・そもそも学校教育という概念や制度がなく「最低限の教育すら受けていない人」しかいなかったはずのかつてのアフリカでは、「抽象的な思考ができない」ために「簡単なコミュニケーションを取ることすらままならな」かったり「単純労働にすら従事できない」中で、どうやって社会生活を成立させていたのか
・「仕事にあぶれているアフリカ人」が「単純労働にすら従事できない」のは、本当に「教育をまったく受けていない」せいなのか

わたしだってそんなにアフリカのこと知ってるわけじゃないけど、「抽象的思考ができない」はひどすぎでしょう。。これだけ社会に影響力のある人がこんなことを言ってしまうのは、由々しき事態だと思うのだけど。。

ただ、反論(?)としては、「最低限の教育」が、学校教育以前の、ことば(現地語)をしゃべるとか家の手伝いをするとかそういう基本的な社会生活能力を身につける/させることを意味しているという可能性が考えられる。勝間さんが二度訪れたというスーダンはそれがままならないほどひどいとこということを言いたいのかもしれない。
でも、もしそうだとしたらそれは紛争でコミュニティが崩壊したために、本来コミュニティの中で育てば普通に身につくはずの能力が身につかなかった話であって(本当に崩壊したのかどうか詳しくは知らないけど)、恒常的な貧困とは別にするべきじゃないのか。それに、スーダンで見た例を「アフリカ」と括って語るべきじゃないと思う(「アフリカ」と括ってしまうのは、自戒も込めて、だけど)。

あと、この記事のタイトル「なぜ、"遠いアフリカ"に援助をする必要があるのか?」に対しても、Dambisa Moyoの"Dead Aid"という本を読んでいたりすると、まず問うべきはそもそも援助をする必要があるのか、ということなのではないかと思ってしまう。けど詳しくはこの本を読み終えてから書くことにする。だけどとにかくこの本は痛快!

援助をめぐって何かしらひっかかることがある時、文化人類学的な「彼ら」との関わり方ってすごく意義があるんじゃないかと思ったりする。援助も文化人類学も、どっちもほんのちょっぴりかじっただけだけど。
文化人類学だってあくまでも「自分」は「彼ら」の解釈者であって、決して「自分」と「彼ら」が対等になれたり「自分」が「彼ら」の声の代弁者になれるわけではないけれど、(歴史上どうだったかは別として少なくとも今は)「彼ら」との境界線ぎりぎりに立つぐらいまでは「彼ら」の側に踏み込んで行けるんじゃないかって気がちょっぴりする(そうなった時こそ、逆に境界線の存在に意識的になることを忘れてはいけないんだろうけど)。
・・・というかすかな希望に縋りつくように文化人類学の勉強を始めてみた今日この頃。

5 comments:

  1. ちょwww
    アフリカに行ったことないけど勝間さんちょっと乱暴すぎだよね。
    でも別に勝間さんだけじゃなくて(そこまで言い切ってるのはかなり前の書物でしか目にしたことない気がするけどw)
    先進国の人(と括るのもよくないけど)がいわゆる途上国の人を語るときの一般的な言説と共通するものがある気がする

    進振りで文化人類学に行こうか迷って、
    私もほんのちょっと開発とか援助をかじった(一応それで卒論書いたし)ものとして、
    そして今どっちかというと後者にいるものとして、
    れなの文化人類学に対する感覚はすごく分かる気がする!
    ここに入ってからも医療人類学っていうのがあるのを知って
    めっちゃ興味津津だし。笑

    でも、開発とか援助において教育ってすごい人気?presence?があるよね
    私は結構教育って善し悪しだと思っているんだけど。

    ってかれなもクーリエ読んでるんやね!
    私も人に勧められてたまに読んでるー

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  2. あ、あとDead Aid読みたくなってAmazonで探したんだけど、
    2冊あるみたいだけどどっちから読むんがいいんかなー?
    Anotherwayとbetterwayがあったー

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  3. ふーむ興味深いですね。

    因みに勝間さんの良さが僕はまっっっったく
    理解できませんが…

    僕の切り口は相変わらず政治哲学一辺倒ですが、
    文化人類学はひょっとしたら専門にする可能性も
    あったんじゃないかなってくらい興味あります。
    でもなんも知らないので帰国したら教えてくださいw

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  4. @あこ

    あこもクーリエ読んでるんだー!私は最近読み始めたのよ。
    医療人類学とかおもしろそう!今度いろいろ教えて~

    Dead Aidに2種類あるなんて知らなかった!
    Amazon.comとかウィキとかMoyoのウェブサイトとかざっと見てみたけど、たぶんどっちも内容は一緒なんじゃないかなあ・・・?(確信はない)
    ちなみに私が読んでるのはこれ↓
    http://www.amazon.co.jp/Dead-Aid-Working-Better-Africa/dp/0374139563/ref=sr_1_2?ie=UTF8&s=english-books&qid=1264234339&sr=8-2
    援助に対する批判は大して目新しいものじゃないらしいけど、無学な私にはとても勉強になります。。
    てかこの人の経歴、ハーバード、オックスフォード、ゴールドマン・サックスとかすごすぎでしょ笑

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  5. @Kamimura

    勝間さんに関しては、私は彼女について何も知らなさすぎて良いも悪いもまったくわからないというかんじ。。てかつい最近まで(名前と顔ぐらいは知ってたけど)世間で一大旋風を巻き起こしていることも知らなかった。

    ひー!文化人類学の諸々は、たかなり先生とかに聞いて~汗汗(エヴェ族についての文化人類学的知識なら、多少はお答えできますが苦笑)
    私はただなんか、文化人類学者が現地人の暮らしの中に深く踏み込もうとするそのスタンスが好きなだけかもしれない。。

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