Sunday, December 27, 2009

AVATAR

見てきましたっ キラーン

感想を一言で言うなら、おもしろかった!
しかも六本木ヒルズの映画館で3Dメガネとかかけて見ちゃったので、迫力もあって映画館で見た甲斐がありました。現代のCG技術はんぱない。

もう夜も遅いのでメモ程度に, "while it's still fresh." すごく乱暴なメモなので、後日ちゃんと書きたい。
(内容知りたくない人はこの先読まないでください。思いっきりねたばらしです)

もう、完全に西洋の 文明 vs 野蛮 の構図。ポカホンタスじゃん!みたいな。
主人公たち「いい者」は、「悪者」に対して「彼ら(ナヴィ)は野蛮じゃない!」みたいなこと言ってたけど、ストーリー展開は完全にもうその二項対立の中で進んでいってた。

まずはナヴィ(パンドラ星の住民。青い人たち)の描写。「いかにも」原住民、的な描き方。儀礼のシーンとか、あの「いかにも」エキゾチックな感じ、もう少し何とかならないのか。

「自然」(この言葉の細かいことは今は置いておいて・・・)と「調和」的に暮らしている人びとは、必ずなんか非文明的な要素を本質的に持っている(持たされている)気がする。それは結局、今のような文明と自然とは共存しえないという、現代に生きる私たちへの死刑宣告なのか。

てか、グレースがナヴィたちを擁護する意図で「彼らのやってることは迷信じゃない!」と言ってたんだけど、その英語のセリフが "It's not voodoo." 的な内容だった件について。。Voodooは迷信なのか!?

「文明 vs 野蛮」の二項対立を温存しつつも「文明=善 vs 野蛮=悪」とは信じきれなくなったポストモダンの、近代の呪縛と価値喪失の苦悩。(とまではいかないかな?)

最後に人間が「負け」てパンドラから去っていっても、結局は「文明vs野蛮」の対立は解消されていない。調和、もとい止揚は訪れない。

そしてなによりがっかりしたのは、最後の最後に主人公ジェイクが人間の体を捨てて(失って)完全にナヴィになってしまったこと。ずっと「異質な他者」としてのアイデンティティを保って生きていってほしかった。そういう「異質な他者」が生きうるという希望を私たちに見せてほしかった。結局、「こちら」か「あちら」か、ここでもそういう二項対立しかない。止揚は訪れない。
てか、人間としてパンドラに残った人たちはどうやって生きていくんだろ?

ナヴィの世界観はちょっとナウシカっぽかったかも。ナヴィになりたいー。

てかこの映画が今の環境ブームと相俟ってエコの文脈でもてはやされたりしたらちょっと残念、なんとなく。

いろんな意味で目新しさはなく、ストーリーも「いかにも」ハリウッドってかんじだったものの、それはそれなりに楽しめたし、とにかく映像がすごくって、それを見るだけでも価値があったと思えるくらい。
批判してるように見えるかもしれないけど、見てよかったです。

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